大きな理想を成し遂げるには大きな困難がつきまとうという見本みたいな映画ですね。

ナイチンゲールが赤十字を作ったと今も思っている人がいますが、正しくはアンリ・デュナンです。
アンリ・デュナンは赤十字を作ることに傾倒するあまり、自らの会社の経営に失敗し、莫大な借金を抱えたまま
赤十字が誕生して3年後に、自分が作った委員会から脱会、失意の中で祖国スイスを去ったのでした。
彼はやがて人々の記憶から忘れ去られ、このまま行方知れずとなるところでした。
しかし天はこの男を決して見捨てることは無く、晩年、老人ホームにいたところ、たまたま老人たちの話を聞いていたジャーナリストが彼と気がつき記事にして、それが第1回ノーベル平和賞の受賞につながりました。
ちなみに、その賞金は本人の希望で全額赤十字に寄付されたとのことです。
赤十字の旗はデュナンに敬意を払って、スイス国旗の色を赤白逆にして作った説が根強く、赤十字の旗を掲げて脱出するシーンはフィクションでしょう。
もしもアンリ・デュナンが見たことを少しでも理解してみたい気持ちがあれば、彼が出版した"ソルフェリーノの思い出"を読んでみるといいでしょう。
彼が見た戦場を、ありのままに書いてあるこの本は、当然のことながらショッキングな描写が続きますが、しかし、我々にも、そしてしばしばなんとかの1つ覚えのように、"ミリオタには戦争の恐怖や悲惨さが分からない"とか言う方々にも、文章や映像を見ただけでは、本当の戦争の恐怖や悲惨さが理解できないことは、決して忘れてはならないことです。
デュナンの提案により、各国に赤十字社・赤新月社が設立され、2009年現在、世界中で185社以上の赤十字社・赤新月社が活動しています。
そしてデュナンの提案は、1949年のジュネーヴ諸条約の起草の基礎にもなりました。
また彼の誕生日である5月8日は、万国赤十字デーという記念日となっています。
日本語吹き替え版
アンリ・デュナン物語 ~国際赤十字誕生~
HENRY DUNANT: DU ROUGE SUR LA CROIX 2006
監督:ドミニク・オセニン=ジラール


ミュージカルロマン~ソルフェリーノの夜明け

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